特集:
2008/06/01 日記<スズキ・セルボ>
スズキ・セルボ
セルボ(CERVO)とは、スズキ (自動車メーカー)|スズキが製造・販売する軽自動車である。
概要
元々は2ドアのボディを持つ、パーソナル・ユーズをコンセプトとした軽スペシャルティカー(のちの車種ではこのコンセプトも見直される)。後のモデルではスズキ・アルト|アルトの姉妹車と捉えられることが多いが、系譜上はスズキ・フロンテクーペ|フロンテクーペを始祖とする。
歴史
第1シリーズ
フロンテ・クーペの後継・規格拡大型として発売されたグループである。「軽自動車のクーペ」として、スズキ・アルト|アルトやスズキ・フロンテ|フロンテとは異なるジャンルの車種であった。
初代(1977年-1982年)
SS20型 * 1977年、360ccの旧規格によるスポーツカー、フロンテクーペの製造中止から数年を経てコンセプトを見直した上で、女性向けの軽スペシャルティカーとして550ccの新軽規格車としてセルボが誕生。
デザインはフロンテ・クーペの意匠を踏襲している。
ヘッドライトは女性ドライバーを意識して角型から丸型に変更、フォグランプは逆に丸から角になり、フロントグリル内に移動、パンパーの大型化、フロンテクーペの代には完全な+2仕様だったリアシートを大型化すると共に、可倒式にしてラゲッジスペースにもなった。フェンダーミラーがタルボ型からスクエアなデザインに、リアウインドウがハメ殺しからガラスハッチへ変更など、大きく手が入れられた。デザインはよくカースタイリングの第一人者ジョルジェット・ジウジアーロによるものに、スズキ社内デザインチームにより手が加えられていると言われているが、事実としてはジウジアーロが元々手がけたのはフロンテ・バンに近いものだったようで、フロンテ・クーペとこのセルボは、スズキ・オリジナルデザインだったというのが真相のようである。
エンジンは、水冷2ストローク機関|2ストローク3気筒539ccを後部に搭載した、二輪駆動|リアエンジン・リアドライブ駆動となっている。
最高出力はグロスで28馬力と数値的には物足りないが、2サイクル3気筒特有の滑らかさと、低めのギアリングの組み合わせで加速に不満は無く、また、二名乗車時、4速、25km/hでノン・スナッチで走ることができるばかりか、緩慢ながらもそこから加速もできるほどのフレキシビリティーを持ち合わせている。このギアリングは良く考えられたもので、常用域でのピックアップの良さは、快活な走りを楽しむには好都合であるが、オーバーオール レシオはさすがに低いため、当然、高速巡航では勢い高回転を多用することなり、高回転時の騒音レベルは高い。 騒音の低減と省燃費のためにも、もう一速、オーバードライブギアを、と望む声は当時から高かった。
ドライブポジションは非常に低く、フロントボンネットの中ほどまで脚を投げ出すというスポーツカー的な運転姿勢であり、基本的に2人乗りという考えで設計されていた法規上は4人乗りの2+2であった。のでフロントは広く、全高が1210mmという、フェラーリなどと並ぶ屋根の低さでありながら、それほどの窮屈感は二名乗車では感じられなかった。
当時、軽自動車市場は税制面で優遇されていた初代アルトに代表される、ボンネットバンタイプに人気が集中していたことから、セルボは販売面で成功したとは言い難く、フロンテ・クーペがミニ・スポーツをコンセプトとしたのに対し、このセルボは女性をターゲットとしたパーソナルクーペへと路線変更されている。そのためにグレードはCX-G、CX-L、CXの3種類が存在し、CX-Gのみはフロントディスクブレーキを持つスポーツグレードであったがCX-LとCXは全輪ドラムブレーキであった。CX-LのLはLadies仕様を指しており、サンバイザーの裏にはバニティミラーがついていた。また室内色もCX-Gの黒に比べ、CX-Lはクリーム色となっていた。(CXは廉価仕様)
トランスミッションは4速マニュアルのみ、サスペンションは4輪独立懸架を採用しているが、低いシルエットを実現するためにそのストロークは短くされ、乗り心地はお世辞にも良いとはとてもいえない。CX-Gのインパネは、真のスポーツミニと言われたフロンテ・クーペ同様、時計を含め丸型6連メーターが壮観な70年代調のものであるCX-LとCXはこれに準じない。
海外(主にヨーロッパ)へは4ストローク機関|4ストローク1000ccエンジンを搭載した、SC100型と呼ばれる車種が輸出され、イギリスでは「ウィズキッド(WHIZZKID)」という名称で販売されていた。ただし、このモデルはエンジン以外もセルボとは異なり、ヘッドライトはフロンテ・クーペと同じ角型、などセルボというよりは1000ccエンジンを積んだフロンテ・クーペに近い。
現在でも熱狂的なファンがおり、個体によっては新車当時の価格実質的な本体価格はなく、その販売金額のほとんどがレストア代金で売買されている。
2代目(1982年-1988年)
SS40型 * 1982年、フルモデルチェンジにより2代目に移行。それと共にRRからFFへと変化した。生産性を高めるために、かなりの部品やシャシーセルボは5ナンバーなので厳密にはフロンテのシャシーを流用している。についてフロンテやアルトとの共用化がなされた。型式もフロンテと共通のSS40型となっているが、アルトのSS40V(バン)型に対し、SS40C(クーペ)型と区別されることもある。スタイリングは先代の2ドア+グラスハッチのスタイルを受け継ぎ、より女性をターゲットとしたモデルとなった。太いBピラーが特徴である。
この部品の共通化により、名前こそ同じではあるが、「パーソナルクーペ」という共通項を除いては全く先代と別の車である。 車種は先代とは異なり4ストロークエンジンを搭載した二輪駆動|前輪駆動となる。またリアーサスペンションはアルトから派生したモデルであるためにリーフリジッドが使われていた。
派生モデルとしてピックアップトラックのスズキ・マイティボーイ|マイティボーイもあった。マイティ・ボーイは合法的に発売された当時は2シーターの発売に運輸省が難色を示していた。2シーター車という意味あいもあった。なお、レディースオーナーへの対応の意味もあるのか、このモデルから2速オートマチックも採用される。
3代目(1988年-1990年)
CG72V / CH72V型 * 1988年、フルモデルチェンジにより3代目に移行。同時に4ナンバーの軽ボンネットバンのみの設定となる。引き続き女性ユーザーに訴求するモデルであり、愛称は「横丁小町」となる。
2代目セルボはボンネットバンが主流であった当時としてはなかなかの成功を得ていたが、同コンセプトでありながらボンネットバンのダイハツ・リーザの登場によって販売台数が押され気味であった。
2代目アルトをベースとして主にボディの後部を大幅に変更したモデルであり、「ウェービールック」と名づけられた、うねるルーフ形状が異彩を放つ。当モデルはCピラーが極太になっており、その付け根に「小さな翼」をイメージしたスポイラーを装備していた。ダイハツ・リーザが実用性を無視したコンセプトであったのに対し、3代目セルボは後部座席からトランクルームにかけて収納スペースを多く設けることで、実用性の高さをアピールしていた。ルーフ前半はグラストップとなっており、よりスペシャリティであることを強調している。またこのモデルは、女性バイクチームの「チームアンジェラ」がサファリラリーにエントリーし、見事クラス優勝を成し遂げている。
エンジンは、3代目アルトに先行して搭載された新開発F5B型550ccの直列3気筒SOHC12バルブを搭載し、最高出力は40馬力。アルトと共通のシングルキャブレター式の3気筒SOHCエンジンであるが、車重はこちらの方が軽く、必要十分な動力性能を持つ。駆動方式は前輪駆動とパートタイム四輪駆動の2種類で、四輪駆動は5MTのみだが前輪駆動には他にロックアップ機構の3速ATが存在した。
グレードの設定は無く、廉価版や豪華版の区別も無い代わりに、AMラジオ、フォグランプ、リアワイパー、運転席シートリフター等、アルトや先代のセルボではオプションパーツ扱いや一部グレードにしか装備されなかったものが標準装備となっている。特別仕様車としてメーカ側が選んだオプションパーツを装備して発売した「ごきげんパック」には世界初の電動パワーステアリングや、Cピラーにダイヤトーン製スピーカーが装備されていた。
発売当初はその独特のスタイルにより話題を集めていたが、ターボモデルが無い事や、Cピラーの拡大とウエッジシェイプのボディラインによってリアウィンドウが小さくなった事による後方視界の悪さ、また女性ユーザーをターゲットしているにもかかわらず、内装がスパルタンである事など、コンセプトが今一つ分かりにくいという面もあり、販売台数は伸びなかった。
第2シリーズ
セルボ・モード。年表上は連続しているように見えるが、実際には3代目セルボからセルボ・モード発売までの間には数ヶ月のブランクがある。車体のジャンルはオーソドックスな2BOX軽セダンとされた。アルトの上位モデルとしての登場、また、1989年に富士重工業|スバルが果たした軽4気筒化に触発されての、4気筒用モデルという位置づけであった。
4代目(セルボモード 1990年-1998年)
CN21S / CN22S型
CP21S / CP22S型
CP31S / CP32S型* 1990年6月、従来のクーペボディーを捨て、軽自動車の規格変更に伴い660ccに拡大されたエンジンとハッチバックボディを持つ、「セルボモード」へと移行した。このモデルから4ナンバー扱いの貨物自動車|バンであったセルボは再度、乗用車専用(5ナンバー)モデルとなった。また、このモデルは乗用車となったアルト従来の乗用車としてのフロンテは廃止され、アルトに統合された。のハイクオリティー仕様(豪華仕様もしくはプレミアム仕様)というコンセプトである。
エクステリア&インテリアは、効率重視ではなく余裕や遊びを感じさせる一クラス上のデザインと素材を採用していた。また、丸みを帯びた優しいデザインとは裏腹に、当時のホットモデル、アルトワークスの足回りに、軽自動車として初となる直列4気筒直列4気筒エンジン自体は1962年のマツダ・キャロルが初採用となるDOHC16バルブインタークーラーターボ&ピレリP700を搭載するモデルSR-Fourも登場した。当初は3ドアのみの販売であった。
ただしこのモデルは、ヨーロッパでは1000ccエンジンを搭載して「アルト」の名前で発売されていた。スズキのインドにおける合弁会社(後に子会社)マルチ・ウドヨグでは「ゼン」の名前で生産・販売が行われていた。
Image:?Suzuki Cervo Mode 003.JPG|前期型・5ドア
Image:Suzuki Alto hl black.jpg|リア
写真は欧州向けアルト
第3シリーズ
4代目の生産終了以来、8年の歳月を経て、車名復活となった。ジャンルとしては、フロンテ・クーペや初代セルボに通じるところがあるが、パッキング性能(荷物の載せやすさ)を意識している。
5代目(2006年-)
HG21S型 * 2006年11月7日、8年ぶりに名前が途絶えていた「セルボ」が復活した。現行アルト等の機構部を踏襲しつつ、円弧をモチーフとした動感あるデザインで個性を演出している。全車5ドアのみ。セルボの名を付けるものの、実際には初代MRワゴンの後継と見る向きも多い。これは現行モデル開発時に「女性ユーザー向けにMRワゴン、男性ユーザー向けにセルボ」と性格を分けたためで、先代スズキ・MRワゴン|MRワゴンのワンモーションフォルムをこのセルボが受け継いだ格好になった。上級グレード車はBluetoothを用いた携帯電話のハンズフリー・マイクロフォン|ハンズフリーシステムを標準で備える。また、スズキ・MRワゴン|MRワゴンと同様にキーレススタート機能を有する。
このモデルの発売時にスズキ・Kei|Keiの生産中止の情報があったが、今回発売されるモデルはKeiの後継ではない為、発売後もKeiの生産・発売は当面続けられる。
MRワゴンと同様に、2006年11月には日産自動車へOEM供給される情報がフジサンケイ ビジネスアイ|日本工業新聞等で流れたが、結果として誤報となっている。また、マツダへのOEM供給も現在のところ予定はない。
2007年度のグッドデザイン賞を受賞している。
画像:Cervo sr.jpg|セルボSR
車名の由来
CM
CMキャラクター
2代目
3代目
4代目
5代目
CMソング
4代目
5代目
キャッチコピー
2代目
3代目
4代目
5代目
脚注
関連項目
外部リンク
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